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仕事と趣味は分けた方がいいってよく聞くけどどうして?
「好きなことは仕事にしない方がいい」一度は聞いたことがあるこの言葉。それは本当なんでしょうか?
答えはシンプル。きっとそれが上手くいかなかった大人達がいう言葉でしょう。
”好き”を仕事にしている人が大勢いるのは事実です。私もその一人。
ではなぜ好きなことを仕事にしているのに辞めてしまったりつらくなったりするのでしょうか?せっかく好きなことがあるのに興味のない仕事に就くなんてもったいないことかもしれません。
では、まず好きとはなにかをよく考えてみましょう。あなたにとっての好きなことってなんですか?
楽しいこと(趣味)
得意なこと(特技)
やってみたいこと(未経験)
大きく分けるとの3つに分かれます。あなたにとっての好きなこととは趣味の話をしていても、相手にとっては得意なことの話なんだと思われているかもしれません。そもそもここから人それぞれ違う話をしている可能性があるんです。
この中で、私がおすすめする「好きなことを仕事にする」とは「得意なこと」なんです。もちろん得意ではないけど楽しいことや、未経験だけどこれから挑戦したいことでもいいとは思うんです。ただ、優劣をつけるのならば圧倒的に得意なことを仕事にするべきです。
好きな仕事をするのと楽しく働くのは別の問題
働くということは自分の趣味の時間ではありません。個人と組織かの違いで、好きなことを1つやり遂げるとする場合こんな風におきかえられます。
個人=目的
会社=目標
目的と目標は似ているようで異なります。目的は結果に到達するまでの過程です。こんな風に作りたいからここはこうしようなどスタートからゴールに向かうイメージ。
しかし目標は達成しなければいけないのです。ここまで持っていくためにこんな風に作る。結果を出すためゴールありきでプロセスを立てます。先ほどとは逆のゴールからのスタートというイメージです。
会社にいる以上目標があるのは当然です。つまりノルマを越えられないと倒産してしまいます。目標達成するためにはいろんなプロセスを立てゴールへ向かっていくため、自分のやりたくないことも多々出てくるわけです。
好きな仕事をするから楽しいはイコールではありません。
楽しく働くことができるというのは職場環境の問題だからです。その職場環境の中に安定した収入が得られるか、通勤時間、福利厚生等が含まれます。
大変だけど、楽しい
その方向に向きやすいのが先ほど記載した得意なことを仕事にするということが一番の近道になってきます。
得意なことを仕事にしている人が自然にできていること
では、得意なことを仕事にするとどういった部分に差が出てくるのか。想像して頂くとざっくりこんなイメージかと思います。
興味のない人に比べると興味のあることをしていた方が苦痛になりにくい
好きなことをしている方が楽しいから
これも一つの理由で決して間違いではありません。これ!というような正解はないので。しかし他にももっと基本的なこともあるんです。
色々分かりにくいのでここからは例を挙げてお話ししていきます。例えば、ケーキが作りが得意な人がパティシエになりたいとします。
パティシエさんは新作のケーキを作るのに何個も何種類も試作品を作ります。ケーキをいくつか作ったとして全て完食することはできますか?おそらく最初の何口かでしょう。上手くいかなかった場合はその後も作り直しと試食を繰り返すんですから。それを最初から最後まで食べれますか?
でも購入する人はその一切れを全部食べますよね?
しかもその食べる時の状況は、お腹いっぱいの時に食べるのか空腹の時に食べるのかでまた変わってきますよね?
最初の一口に感じる味と最後に食べる味って違いませんか?最初は濃厚なチョコレートケーキも最後まで食べるとは甘すぎて気持ち悪くなるかもしれません。そこを万人受けするように味を仕上げるのがプロです。
興味や探求心がないと何度も食べ続けられません。ケーキ作りが得意な人は自分で最初から最後まで食べている人が多いと思うので、チョコレートの割合が多いから今度作るときはクリームはラズベリーを入れてみよう。その方がさっぱりとたくさん食べれるから。食べていくうちに味に変化がついていくようなケーキを作ってみようなど実体験から得たエピソードが何かしらあるのです。
更にもう一つ似たような例をあげます。
ファッションが好きだから洋服を作る仕事がしたいとしますよね。
洋服を作るのが得意な人は、1着の洋服を作るにあたり着心地や着脱しやすいか、苦しくないか機能面もチェックしたくさんの部分に配慮をして洋服を完成させることでしょう。
ただ、その洋服を12時間連続で着たらどうなのか、苦しくないのか、朝・昼・夜で着心地はどうなのか。さらに何度も繰り返し着たらどうなるのか。そこまで想像して作っている人はどれくらいいるでしょうか?
新作が出る度にきっと1日に何着もお洋服を着ているはずです。1着の試着にかける時間は何分かでしょうか?おそらく丸1日その洋服を着て確かめている人は少ないでしょう。
しかし洋服を購入する人は丸1日そのお洋服を着るわけです。
仕事→完成した洋服を着る人を想像して作っている
趣味→完成した洋服を実際に自分で1日着て確かめられる
この生地は長時間着ているとしわになるなとか、セーターの毛が抜けやすいなとか。スカート1つにしても今はちょうどよくてもご飯をたべると苦しいから調節機能をつけた方がいいなとか、そうゆう小さな気付きができるのはユーザーです。
だからなんなの?って思うでしょう。これはこうゆうことなのです。
好きなこと=得意なこと=必然的に実体験がある→そこから学びがあるかないか
趣味の場合はこれでいいやとそこで満足してしまっている場合が多いので、失敗をそのままにしがちで特技にまではつながりません。
好きなことが得意なことという人は、どういう風に得意になったのか経験値やエピソードを持っているということ。今までしてきた体験は就職するころにはすでに大きな財産になっているということです。
こんな人って採用されやすいですよね。単純に役に立ちそうだから。
企業が口コミサイトをチェックするのは企業の人間では出来ない部分を見つけるためです。好きなことを趣味程度に終わらずきちんと特技として自分の物にしている人材は企業から求められます。
好きなことが漠然としていたら注意
先ほどの例でいうと洋服が好きだからファッション業界に就職したいとします。洋服が好きの一つで選択肢がざっと思いつくだけでもざっくりこれだけあります。
・洋服の制作
・ショップ店員
・WEB通販
・バイヤー
・メーカー営業
・卸問屋
・ファッション誌関係
・モデル
・ファッションショーイベンター
この業界のどこかに入れればいいやという軽い気持ちだと、かなり苦労するでしょう。こんな風になにが好きなのかを明確にいえるというのは重要なポイントです。
「〇〇のブランドのお洋服が好きだから、もっと自分なりの魅力を伝えたい。だから雑誌の編集になって特集ページを作りたい」
「〇〇のブランドのお洋服が好きだからずっと好きな商品に囲まれて明るい店内で働きたい。大好きなブランドだからこそ商品知識に関してはブランドの中でNo1になりたい。この人に聞けばなんでも知っている、そんなショップ店員になりたい。」
ファッション業界が好きならファッション業界のなにが好きでなにをしたいのかすんなり言える人は、その業界に入っても生き生き仕事をしている人が多いです。
なにをしたいのかが定まっていると事前に下調べしやすいというのがあります。下調べすることによってギャップが少なくなるため目的の職種のメリット・デメリットも把握でき自分への確認にもなることでしょう。
まとめ
就職活動や転職活動は人生の重要な分岐点。一生のうちで仕事をしている時間はとても長いので好きなことを仕事にできたらそんな幸せなことはありません。ざっとまとめるとこんな感じです。
・気持ちよく仕事ができるか、楽しく仕事ができるかは職場環境による。好きなことを仕事にすれば楽しいわけではない。
・趣味はこれでいいやとそこで満足してしまうこと。得意こととはは結果を求めて自分の物にすること。
・得意なことを仕事にした方が就職後、知識を人より吸収できモチベーションが人より高く保てる。そのため結果を出しやすい
結論:好きな仕事につきたい人が気付くべき重要なこと→得意なことを仕事にする